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- 面接の最後に『何か質問はありますか?』と聞かれたけれど、何を聞けばいいか分からない…
- 他の候補者と差をつけたいけど、どんな質問が効果的なんだろう?
転職活動の最終盤、多くの候補者がこのような悩みに直面します。逆質問は、単なる質疑応答の時間ではありません。実は、あなたの入社意欲、技術への理解度、そして将来性をアピールできる最大のチャンスなのです。
この記事では、企業が逆質問を行う本当の意図から、あなたの評価を格段に上げるための具体的な質問例まで、社内SEの転職面談に特化して徹底的に解説します。面接のフェーズや相手の役職に応じたOK例・NG例を豊富に紹介するため、もう逆質問で悩むことはありません。この記事を読み終える頃には、自信を持って面接官の心に響く質問を投げかけ、内定をぐっと引き寄せられる自分になっているはずです。
企業が「何か質問はありますか?」と尋ねる理由

面接の終盤に設けられる逆質問の時間は、候補者にとって疑問を解消する場であると同時に、企業にとっては候補者を多角的に評価するための重要な選考プロセスです。この質問の裏には、企業側の明確な4つの意図が隠されています。
- 候補者の熱意を知るため
- 対話力を確認するため
- 会社とのフィット感を見るため
- 入社後のミスマッチを防ぐため
候補者の熱意を知るため
企業は、逆質問の内容から候補者が自社に対してどれほどの情熱と関心を抱いているかを見極めようとしています。もし「特にありません」と答えてしまえば、それは「あなたの会社に興味がありません」と公言しているようなものです。一方で、事前に企業のウェブサイト、プレスリリース、IR情報、さらには技術ブログまでを深くリサーチした上でないとできないような鋭い質問は、入社への強い意志と本気度の証明となります。
例えば、企業の中期経営計画におけるDX戦略を踏まえた質問は、「この候補者は、ただ漠然と応募してきたのではなく、本気で我々の仲間になりたいと考えている」という強力なメッセージになります。面接官は、あなたの質問一つひとつから、その準備の深さと志望度の高さを敏感に感じ取っているのです。
対話力を確認するため
逆質問は、候補者のコミュニケーション能力、特に「質問力」を測る絶好の機会です。社内SEにとって、事業部門の担当者から課題や要望をヒアリングし、それを要件に落とし込む能力は不可欠です。面接官は、あなたが投げかける質問が、要点を押さえて分かりやすいか、論理的に構成されているかを見ています。
また、質問に対する面接官の回答をどのように受け止め、さらに会話を深掘りできるかという、対話のキャッチボール能力も評価対象です。簡潔かつ論理的で、意図が明確な質問ができるかは、入社後に各部門と円滑なコミュニケーションを築ける人材であるかどうかを判断する重要な指標となるのです。
会社とのフィット感を見るため
転職希望者がどのような点に質問してくるかによって、その人の価値観や仕事に対する考え方が浮き彫りになります。例えば、チームでの開発プロセスや情報共有の仕組みに関する質問が多ければ、その人はチームワークを重視するタイプだと推測できます。
企業は、こうした質問の傾向から、自社の企業文化や価値観(バリュー)と候補者の人間性がどれだけ合致しているか、つまり「カルチャーフィット」を見極めています。スキルや経験がマッチしていても、組織の風土に馴染めなければ、早期離職に繋がりかねません。逆質問は、その相性を測るためのリトマス試験紙なのです。
入社後のミスマッチを防ぐため
逆質問は、企業が転職希望者を評価するだけの場ではありません。同時に、候補者が抱える疑問や不安を解消し、納得して入社してもらうための重要な機会でもあります。企業側としても、入社後に「こんなはずじゃなかった」というミスマッチが生じることは、採用コストや教育コストの無駄に繋がり、避けたい事態です。
そのため、担当するシステム、働く環境、キャリアパスなどについて候補者に正確な情報を提供し、懸念点をクリアにしたいと考えています。転職希望者が安心して入社の意思決定を下せるようにサポートすることも、逆質問の重要な役割の一つです。お互いにとって幸福な結果を迎えるために、この時間は誠実な情報交換の場として機能しているのです。
逆質問で評価を上げる5つのポイント

逆質問を「評価を上げる戦略的な自己PRの場」と捉えることで、他の候補者と大きく差をつけることができます。ここでは、あなたの評価を格段に引き上げるために、面接で必ず押さえておくべき5つのポイントを具体的に解説します。
- 質問に自己PRを入れ込む
- 相手の立場や面接フェーズを考慮する
- 給与や条件面の質問は慎重に行う
- 「オープンクエスチョン」を意識する
- 質問は多めに準備し、実際は2〜3個を質問する
質問に自己PRを入れ込む

逆質問の際には、自身のスキルや経験を質問の中にさりげなく織り交ぜることで、効果的な自己PRが可能になります。
例えば、「前職では、基幹システムの刷新プロジェクトにおいて要件定義からベンダーコントロールまでを担当し、計画通りに完遂した経験があります。この経験を活かし、貴社のシステム企画部門でも貢献したいと考えているのですが、入社後はどのような形でプロジェクトに携わるチャンスがありますでしょうか?」といった形です。
このように自分の強みや実績を前提とした質問は、あなたが即戦力として活躍できる人材であることを具体的に印象付けます。ただ質問するのではなく、「自分はこれだけのことができる」というアピールを付け加えることで、質問の価値は何倍にも高まるのです。
≫社内SEの自己PRで差をつける!書き方のコツと採用担当者に響くポイント
相手の立場や面接フェーズを考慮する

逆質問は、誰に対して、どのタイミングで聞くかが極めて重要です。面接官の役職や面接の段階(一次・二次・最終)によって、尋ねるべき内容は大きく異なります。
例えば、一次面接のことが多い人事担当者には、会社の文化やIT人材の育成方針、キャリアパスといった全体的な質問が適しています。
一方、二次面接で会う情報システム部門の責任者には、具体的なチームの課題、求められる役割など、より実践的な質問が響きます。
そして最終面接の役員・経営層には、事業戦略におけるIT投資の位置づけやDX推進のビジョンといった大局的な視点からの質問が求められます。相手の役職と役割に合わせた質問を準備することで、あなたの洞察力の深さと思慮深さを示すことができるのです。
給与や条件面の質問は慎重に行う

給与、残業時間、福利厚生といった待遇面の質問は、候補者にとって重要な情報であることは間違いありません。しかし、面接の早い段階でこれらの質問に固執すると、「仕事内容よりも条件面ばかりを気にしている」というネガティブな印象を与えかねません。
待遇に関する話は、基本的には内定後や、企業側から「何か条件面で確認したいことはありますか?」と切り出されたタイミングで確認するのが最も安全です。どうしても面接中に聞きたい場合は、「大変恐縮なのですが、差し支えなければ」といったクッション言葉を用い、聞き方を最大限に工夫する必要があります。
例えば、給与については「私の経験やスキルですと、どのくらいの給与レンジを想定されていらっしゃいますか?」といった尋ね方が望ましいでしょう。
「オープンクエスチョン」を意識する

逆質問では「なぜ」「どのように」「具体的には」といった言葉を使って質問する「オープンクエスチョン」を心がけましょう。一方で「はい」か「いいえ」で終わってしまう「クローズドクエスチョン」は、会話を途切れさせ、あなたのコミュニケーション能力を十分にアピールできません。
例えば、「参画するプロジェクトは選べますか?」と聞くのではなく、「社内SEとして入社された方が、貴社の業務やシステムに対する課題を発見した時に、自主的に関与し改善していくような自主性からプロジェクトが作られた具体な事例があれば紹介してください」といった「オープンクエスチョン」を心がけましょう。
このように「なぜ」「どのように」「具体的には」といった言葉を使って質問することで、面接官はより詳細に、そして自分の言葉で語り始めるはずです。会話のキャッチボールを生む質問は、あなたの対話力や傾聴力の高さを示す絶好の機会となり、面接官との間に良好な関係を築くきっかけにもなります。
質問は多めに準備し、実際は2〜3個を質問する

逆質問の質問数が多すぎると、時間を独占する自己中心的な人物だと思われたり、話が長いという印象を与えたりするリスクがあります。逆に、質問が少なすぎる、あるいは全くないと、入社意欲が低いと判断されてしまいます。
逆質問の際にする質問数は、2〜3個です。まず準備段階では、事前に5〜6個の質問リストを準備しておきましょう。というのも、面接の流れの中で既に答えが明かされてしまうからです。面接の最後に残った2~3個の質問をすれば十分です。
なお、作成した質問をすべて暗記する必要ありません。ノートに書いておき、面接の逆質問の時だけにノートを開いて、質問しても問題ありません。
【目的別】好印象を与える逆質問の具体例(社内SE版)

逆質問は、あなたの魅力を多角的にアピールする絶好の機会です。ここでは、あなたが面接で特に何を伝えたいかに焦点を当て、「やる気」「自身の強み」「面接官への好感度」という3つの目的別に、効果的で好印象を与える社内SE向けの逆質問の具体例を紹介します。
- やる気と本気度を伝える質問
- 自身の能力をアピールする質問
- 面接官への関心を示し、好感を得る質問
やる気と本気度を伝える質問
入社後の活躍を具体的にイメージし、一日でも早く戦力になりたいという前向きな姿勢を示す質問は、面接官に強い熱意を伝えます。これは、単なる受け身の姿勢ではなく、主体的に学び、貢献しようとする意志の表れです。
<具体例>
- 「もしご縁をいただけた場合、入社日までに特に理解を深めておくべき貴社の業務プロセスや、現在利用されている主要なシステム、開発標準などがあれば、ぜひご教示いただけますでしょうか?」
- 「配属を予定されている情報システム部門において、現在最もプライオリティの高い課題は何でしょうか。その課題に対し、私が貢献できる可能性があるか、現時点でのご見解をお伺いしたいです。」
- 「貴社でご活躍されている社内SEの方に共通するスキルやスタンスがあれば、ぜひ参考にさせていただきたいです。」
これらの質問は入社がゴールではなくスタートであると捉え、即戦力になるための準備を怠らないという積極性を強くアピールできます。
自身の能力をアピールする質問
自身のスキルや過去の実績を質問に組み込むことで、単に質問するだけでなく、自分の能力を効果的に売り込むことができます。これは、履歴書や職務経歴書に書かれた情報を、より立体的で説得力のあるものにするための高等テクニックです。
- <具体例>
- 「前職では、RPAを導入して経理部門の月次業務を自動化し、月間40時間の工数削減を実現した実績があります。貴社でも業務効率化は重要なテーマかと存じますが、現在どのようなアプローチで取り組んでいらっしゃいますか?」
- 「私はこれまで、複数の事業部門の要望をヒアリングし、システム要件に落とし込む上流工程を経験してきました。貴社において、情報システム部門と事業部門との連携を強化するために、どのような工夫をされていますでしょうか?」
- 「セキュリティインシデントへの対応経験から、日頃の脆弱性管理と社員への啓発活動の重要性を痛感しております。貴社では、セキュリティ強化のために特に重視されている点はございますか?」
自分の実績を具体的なエピソードとして語り、それが応募企業でどう活かせるかを問いかけることで、貢献できる即戦力人材であることを力強く印象付けられます。
面接官への関心を示し、好感を得る質問
面接官も一人の人間であり、ビジネスパーソンです。面接官個人や、その仕事に対する姿勢に関心を示す質問は、相手への敬意を表し、パーソナルなレベルでの共感を呼び起こすことがあります。これにより、冷たい評価の場が、温かい対話の場へと変わる可能性があります。
- <具体例>
- 「〇〇様(面接官の名前)が、数ある企業の中から貴社を選ばれた決め手や、情報システム部門のお仕事で最も大きなやりがいを感じる瞬間について、差し支えなければお聞かせいただけますでしょうか?」
- 「本日の面接を通して、〇〇様の〇〇というお話に大変感銘を受けました。〇〇様ご自身が、今後この部門で成し遂げたいことや目標がございましたら、ぜひお伺いしたいです。」
- 「マネージャーとして多くのメンバーを率いてこられた〇〇様から見て、社内SEがユーザー部門から信頼を得て成長するために、最も大切なことは何だと思われますか?」
相手への純粋な興味と敬意を示すことで、人間関係を円滑に構築する能力が高い人物だと評価され、面接官に強い好印象を残すことができるでしょう。
注意!評価を下げてしまう逆質問のNGパターン

せっかくの逆質問の機会も、たった一つの不適切な質問で、それまでの高評価を台無しにしてしまう危険性があります。ここでは、絶対に避けるべき、評価を下げてしまう逆質問の典型的な3つのNGパターンを、その理由とともに詳しく解説します。
- 準備不足が露呈する質問
- 消極的だと思われる質問
- 志望度が低いと見なされる質問
準備不足が露呈する質問
以下に掲載する逆質問は、最も基本的なそして最もやってはいけない失敗例です。企業の公式ウェブサイト、採用ページ、求人票などを少し読めば分かるような内容を質問することは、「私はあなたの会社について、最低限の努力すらしていません」と公言するに等しい行為です。
<NG例>
- 「御社はどのような事業をされていますか?」
- 「企業理念について教えてください。」
- 「情報システム部門は何名くらいですか?」(組織図などが公開されている場合)
これらの質問は、「この候補者は真剣に当社を調べていない」という致命的な印象を与え、志望度が極めて低いと判断されてしまいます。また、面接中に面接官が既に説明してくれた内容を改めて質問するのも同様です。これは、相手の話を聞いていなかった証拠となり、不誠実な態度と見なされるため、絶対に避けなければなりません。
消極的だと思われる質問
仕事に対する不安や、働く上でのネガティブな側面ばかりを気にするような質問は、あなたを「指示待ちで意欲の低い人材」に見せてしまいます。企業は、困難な課題にも前向きに挑戦してくれるポジティブな人材を求めています。
<NG例>
- 「システム障害が発生した場合、夜間や休日の呼び出しは頻繁にありますか?」
- 「私はクラウドの経験が浅いのですが、研修で全て教えてもらえますか?」
- 「ヘルプデスク業務の割合はどれくらいでしょうか?できるだけ企画や開発に携わりたいのですが…」
もちろん、ワークライフバランスや業務内容は重要ですが、聞き方が問題です。これらの直接的な質問は「できるだけ楽をしたい」「受け身で成長する気がない」といったネガティブなメッセージとして伝わってしまう恐れがあります。同じことを確認したい場合でも、「チームの皆様は、システムの安定稼働のために、どのような工夫をされていますか?」といったポジティブな聞き方に変換する工夫が必要です。
志望度が低いと見なされる質問
質問の内容によっては、「この会社を腰掛け程度にしか考えていないのでは?」あるいは「会社への貢献意欲が低いのでは?」という疑念を抱かせてしまうことがあります。特に、入社後のキャリアが自社で完結することを前提としていないような質問は危険です。
<NG例>
- 「入社後すぐに、別の部署(ITと無関係の部署など)に異動することは可能ですか?」(配属部署への貢献意欲を疑われる)
- 「リモートワークは週5日で可能ですか?」(権利主張が強い、チームへの協調性を疑われるリスク)
- 「こちらのポジションで得られるスキルは、将来的にITコンサルタントとして独立するのに役立ちますか?」(踏み台としか見ていない印象)
その会社で長期的に働き、貢献したいという姿勢が感じられない質問は、採用担当者を不安にさせます。待遇面や自身の権利ばかりに焦点を当てるのではなく、いかにして会社に貢献できるかという視点を忘れないことが重要です。
【一次面接】人事担当者への質問例(OK/NG)

一次面接は、多くの場合、人事担当者が面接官を務めます。彼らは会社の「顔」として、組織全体に関する幅広い知識を持っています。ここでは、会社の制度や文化、キャリアといったマクロな視点からの質問が効果的です。
- 好ましい質問の例
- 避けるべき質問の例
好ましい質問の例
人事担当者は、個別の技術スタックよりも、会社全体の仕組みや人材育成に関するプロフェッショナルです。彼らの専門領域に合わせた質問をすることで、あなたが企業全体を理解しようと努めている姿勢を示すことができます。
- 御社が現在、事業を成長させる上でIT部門に最も期待していることは何でしょうか?また、今回募集されているポジションの方が、その期待に応えるために、入社後まず何から取り組むことを期待されていますか?
- 「社内SEとして他部署の方々と連携する機会も多いかと思います。御社でご活躍されているIT部門の方には、何か共通するお人柄や行動のスタイル(例えば、コミュニケーションの取り方や問題解決への姿勢など)はございますか?」
- 「人事評価制度についてお伺いしたいのですが、特にエンジニアや社内SEの評価は、どのような基準(技術力、業務改善への貢献など)を重視されていますでしょうか?」(キャリアプランへの意識)
これらの質問は、あなたが長期的な視点で会社との相性を見極め、自己成長と組織への貢献を両立させたいと考えていることを効果的に伝えられます。
避けるべき質問の例
一次面接の人事担当者に対して、現場の専門的すぎる技術的な質問や、経営層が判断するような事業戦略について質問するのは適切ではありません。相手の役割を理解していないと判断されたり、答えられない質問で相手を困らせてしまったりする可能性があります。
<NG例>
- 「現在利用されている基幹システムのデータベースサーバーの具体的なスペックを教えてください。」(現場のエンジニアに聞くべき質問)
- 「今後5年間で、IT予算をどの事業領域に重点的に配分していくお考えですか?」(役員・経営層に聞くべき質問)
- 「会社のPCのスペックは選べますか?」(TPOをわきまえず、些末な印象を与えかねない)
面接は、相手の立場を尊重したコミュニケーションが求められる場です。そのフェーズと相手にふさわしい質問を投げかけることが、あなたのビジネスマナーと洞察力を示す上で非常に重要になります。
【二次面接】現場の責任者への質問例(OK/NG)

二次面接では、多くの場合、配属予定の情報システム部門のマネージャーやチームリーダーが面接官となります。ここでは、あなたのスキルや経験が、いかにその部署で即戦力として活かせるかをアピールする絶好の機会です。より具体的で実践的な質問が求められます。
- 好ましい質問の例
- 避けるべき質問の例
好ましい質問の例
現場の責任者は、日々の業務、チームの課題、そして求める人物像について最も深く理解しています。彼らに対しては、業務への強い興味と貢献意欲を示す、解像度の高い質問が心に響きます。
<OK例>
- 「現在、情報システム部門が抱える最大の課題は何だとお考えでしょうか。また、それを解消するためにどのような計画を立てていらっしゃいますか?」(課題解決意欲のアピール)
- 「もし採用いただけた場合、入社後3ヶ月間で、例えばどのシステムの担当として、どのようなレベルのアウトプットを期待されますか?」(入社後の活躍イメージの具体化)
- 「〇〇様(面接官)がチームをマネジメントする上で、最も大切にされている価値観や、情報共有のルール(コードレビュー、ドキュメンテーションなど)はございますか?」(チームへの適応力と協調性のアピール)
入社後の働き方をリアルに想像し、すぐにでもチームの一員として貢献したいという覚悟を示す質問は、現場責任者から高い評価を得られるでしょう。
避けるべき質問の例
現場責任者との貴重な面接時間で、一次面接で聞くべきだった制度の話や、最終面接で聞くべき経営の話をするのは避けましょう。的外れな質問は、あなたの準備不足や理解度の低さを露呈してしまいます。
<NG例>
- 「御社の住宅手当や退職金制度について、詳しく教えていただけますか?」(人事担当者に聞くべき質問)
- 「会社のビジョンや今後の海外展開について、社長はどのようにお考えですか?」(役員・経営層に聞くべき質問)
- 「ユーザー部門からの問い合わせは多いですか?」(あまりに漠然としており、ネガティブなニュアンスに聞こえがち)
現場の責任者は、あなたと共に働く未来を具体的にイメージしようとしています。その期待に応えるためには、彼らのミッションに直接関わる、的を射た質問をぶつけることが不可欠です。
【最終面接】役員・経営層への質問例(OK/NG)

最終面接は、社長や役員といった経営トップと対話する、まさに最後の関門です。ここでは、日々の運用業務といったミクロな視点ではなく、会社の未来や事業戦略におけるITの位置づけといったマクロで大局的な視点からの質問が、あなたの評価を決定づけます。
- 好ましい質問の例
- 避けるべき質問の例
好ましい質問の例
経営層は、常に会社の未来を見据え、厳しい市場環境の中で舵取りをしています。彼らの視座に合わせ、企業のビジョンやIT戦略、そして社会における存在意義といったテーマで質問をすることで、あなたが単なる労働力ではなく、会社の未来を共に創るパートナー候補であることを示せます。
<OK例>
- 「社長が中期経営計画で『DXによる事業変革』を掲げていらっしゃいますが、これを実現する上で、情報システム部門に最も期待される役割は何だとお考えでしょうか?」(経営課題への当事者意識)
- 「今後、貴社が事業を拡大していく上で、IT投資はますます重要になるかと存じます。経営の視点から、ITに対して『守り』と『攻め』のどちらの価値をより重視されていらっしゃいますか?」(IT戦略への理解)
- 「本日は誠にありがとうございました。最後になりますが、私のようなIT分野の経験を持つ人材に、経営の視点から最も期待することは何でしょうか。その期待に応えるべく、入社後は全力を尽くす所存です。」(貢献意欲と覚悟の表明)
会社の成長に自分事として関わりたいという強い意志と、高い視座を持っていることをアピールできれば、経営層の心を動かすことができるでしょう。
避けるべき質問の例
最終面接という貴重な場で、現場レベルの細かな業務内容や、一次面接で確認すべきだった制度面の質問をするのは、極めて不適切です。経営者の時間を、些末な質問で浪費するべきではありません。
<NG例>
- 「入社後の具体的な研修スケジュールを教えてください。」(人事担当者に聞くべき質問)
- 「私が担当するシステムの具体的な構成について教えてください。」(現場責任者に聞くべき質問)
- 「もし内定をいただけましたら、頑張ります。」(質問ではなく、ただの意気込みで終わってしまっている)
役員との対話は、あなたがその企業の一員として未来を語る資格があるかを試される場です。経営者の視点に立った、本質的でスケールの大きな質問を準備することが、内定を確実にするための最後の鍵となります。
まとめ
社内SEの転職面接における逆質問は、決して形式的なものではなく、「あなた」という人材の価値を最後にアピールするための、極めて戦略的なプレゼンテーションの場です。この記事を通じて、逆質問に込められた企業の意図、そして評価を最大化するための具体的なアプローチをご理解いただけたことと思います。重要なのは、企業研究と自己分析に基づいた「自分ならではの質問」を、相手と場面に合わせて投げかけることです。
事前にどれだけご自身の経験の中で感じた課題を深く考え、「自分の過去の課題を解決できる会社はこれ!」「御社にとって私を採用することがメリットになる」という具体像を準備できたかが、他の候補者との決定的な差を生み出します。本記事でご紹介した数々のポイントや例文をヒントに、ぜひあなた自身の言葉で、熱意と能力が伝わる最高の質問を組み立ててください。自信を持って逆質問に臨み、あなたが心から望むキャリアへの扉を開くことを、心より応援しています。
≫ 転職活動におけるシステムエンジニア・社内SEの企業研究は何する?やり方や調査内容を解説!
≫ 業界研究とは?やり方から志望動機への活かし方まで徹底解説
参照サイト
【営業転職】逆質問で差をつける!面接官に刺さる質問の作り方と実例集
https://careerladder.jp/salesladder/know_how/1243/

